銀行、窓口販売の恐怖

 

最近、国民生活センターに寄せられた『相談事例』
70代の男性から「銀行から買った保険で損をこうむりそうだ」と相談を受けました。

発端は、口座を持っていた支店の銀行員が自宅を訪ねてきて、「定期預金よりも利率の良い商品がある」と持ちかけられたことでした。

そこで勧められたのが豪ドル建ての一時払い終身保険。

契約期間は10年間なので満期時には男性は80代。

男性は、「万が一」を考えて急なお金の必要が出たときには「解約」をするという旨をあらかじめ銀行員に伝えた。

慎重に慎重を重ねて契約時には娘にも立ち会ってもらったうえで、約2000万円を一括払いして終身保険を契約。

それから3年が経って、やはりお金が必要になったので、解約の相談に行ったところーーー

「銀行員からは、今解約すると1500万円しか戻ってこないし、解約手数料に400万円がかかると言われたそうです。男性によれば、高額な解約手数料については何ら説明を受けていなかった。それで『納得がいかない』と、センターに相談されたわけです」

保険を解約しようとしただけで、900万円もの「大損」をしかねないのだから、男性が起こるのも無理はない。

 

70代女性の場合。

トータルで1500万円ほど預金をしている銀行から「良い商品があるので来てください」と電話があったので日時を約束して出向いた。

元々1500万円を定期預金にしようと銀行員に相談していたが、いざ銀行に行ってみると「全部を定期預金にするのではなく、別々の商品にした方が良い」と言われた。

個室に案内され、銀行員の上司も同席する中で勧められたのが「外貨建ての商品」だった。

本人は以前から預金をしたいと伝えていたので「外貨建て」というのは外貨建て預金のことだと思っていた。

高齢なのでリスク商品で引用するつもりはなかったが、しつこく言われたので契約した。が、家に帰って良く見ると、契約したのが10年満期の外貨建て変額保険だったので驚いた。

記憶する限り、個室で2人の行員と話した中で、『保険』という言葉は一度も使われなかった。

しかも自分は『預金』をしたいと言っていたのに・・・・

(※変額保険は元本割れを起こすリスクの大きい商品 by 一色誠)

 

~その他の事例は省略~

 

保険評論家の山崎元氏も言う。

「銀行が窓口で生命保険を売った場合、銀行が生命保険会社から受け取る販売手数料は外貨建て終身保険だと4~9%と言われています。一方で投資信託だと2~3%なので投信よりも保険を売る方が『2倍以上』もおいしい」

(週刊新潮より抜粋)

 

銀行本来の業務である貸金の利ザヤよりも大きく、貸し倒れのリスクのない保険の販売は、銀行にとっておいしい商売なのです。

ましてや外貨建ての一時払い保険などは、入ってくる手数料も一括で巨大ですから、最もおいしい。ゆえに、顧客に言葉巧みに売りつけるのです。

 

銀行員は、銀行の利益の最大化のために日々汗を流して働いていることを、お忘れなく。(笑)

 

 

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