自転車保険のお話②

「警察庁公表資料(国土交通省「交通安全対策を巡る最近の動向について」)によると、自転車による交通事故の件数自体は減少していますが、対歩行者における自転車事故の割合は逆に増加をしているのです。

自転車は、道路交通法上、軽車両に分類されますので、自転車の走行中に事故を起こすと刑事上の責任が問われます。また、事故の発生により相手にケガを負わせてしまった場合には、損害賠償責任も発生します。自転車であっても、死傷者を出す大きな事故を起こす可能性はゼロではありません。

2013年には当時小学5年生の子供が自転車を運転していた最中に、当時62歳の女性と正面衝突をした事故では、なんと約9,500万円もの高額賠償の判決がだされました。もちろん加害者は子供にはなりますが「監督義務を果たしていない」と判断されてご両親にその賠償請求がされました。

きちんと交通ルールを守って自転車に乗っていたとしても、予期せぬ事故に巻き込まれてしまうこともありえます。ですから、万が一のときに備えて、自転車保険への加入を考えることが大切です。」

と言われていますが、自転車保険はハッキリ言って「不要」です。

なぜ不要なのか???

「全部不要」というのではなく、1つを除いて、他はすべて不要という意味です。

それでは、先ず保障の中身を見てみましょう。

 

個人損害賠償責任補償

個人損害賠償責任補償は、他人の身体を傷つけてしまったり、物を壊してしまったりして法律上の賠償責任を負ったときのための補償です。たとえば、自転車の走行中に人や物に損害を与えて賠償金の支払いを命じられたとき、あらかじめ決められた上限額の範囲内で、給付金(保険金)を被害者に支払うことができます。

 

傷害補償

傷害補償は、自転車の走行中に起きた事故などにより、自らがケガで入院・手術が必要になったときや死亡したときのための補償です。具体的には、次のような補償が受けられます。

「入院保険金」
自転車の走行中に起きた事故によるケガで入院が必要になった場合、入院1日につきあらかじめ決められた額の保険金(給付金)を受け取ることができます。補償期間は、最大180日までが一般的です。

「手術保険金」
自転車の走行中に起きた事故によるケガで手術を受けた場合、保険金(給付金)を受け取ることができます。保険金の金額は、入院給付金に所定の倍率をかけた金額とされ、その倍率は手術の種類に応じて決まっているのが一般的です。

「死亡、後遺障害保険金」
自転車の走行中に起きた事故によるケガで死亡、または後遺障害が残った場合、保険金(給付金)を受け取ることができます。

「通院保険金」
自転車の走行中に起きた事故によるケガで通院をした場合に保険金(給付金)を受け取ることができます。

必要なのは、個人賠償保険だけであることが、ご理解いただけたことでしょう。

他の保障は、今まで入っていた保険でまかなえるか、本当に必要なら新たに傷害保険に加入した方が幅広い事故に対応できます。

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